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柏崎刈羽の教訓がなければ、福島事故で東京は壊滅していた 新潟県知事が語る再稼働問題(1)

2013年10月8日19時54分

柏崎刈羽の教訓がなければ、福島事故で東京は壊滅していた 新潟県知事が語る再稼働問題(1)

日本の原子力政策はそもそもどうするべきで、どう動いているのか――福島第一原子力発電所で続く汚染水の漏洩問題を初め、大飯原子力発電所や伊方原子力発電所などでの再稼働申請は、福島第一事故から2年半以上たった今も連日メディアを賑わせている。しかしながら第一線の政治家が自分の言葉で原発問題について語ることはすくないのが現状だ(例えば菅直人氏と安倍晋三氏は、福島第一原発事故の対応に関する主張の相違に関して7月に始まった裁判で、両方あわせて4人の弁護士を使ってまだ12ページのやりあいしかやっていない記事を参照)


対極的なのが柏崎刈羽原子力発電所の存在する新潟県の、泉田知事の積極的な発言姿勢だ。8月に行った記者会見については「新潟知事:汚染水問題、柏崎刈羽原発再稼働の判断材料に」との見出しで毎日新聞が報じて、読売新聞も「東電は『うそをつく企業』」という知事の言葉を取り上げた。


「フィルターベントの使用などに県側が“条件”」(東京新聞、9月28日)「http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013092702000150.html を付けて再稼働の申請を出すことを承認して、「東京電力の柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市・刈羽町)が、再稼働に向けて大きく動き出した。」(東洋経済オンライン、9月28日)http://toyokeizai.net/articles/-/20387 と一見真逆の方向に行ったように見えてくる。


そして予想通りに2ちゃんねるでスレが立ったりFacebookやTwitterでもいろんな意見が飛び出している。


しかし、今日あった出来事だけを見て一喜一憂しても、なかなか見えにくいのがいまの原発問題だ。例えば「何ベクレルの放射性物質漏れが観測」などの細かい生データはたくさん毎日報道されているけれど、それの一つ一つを見ても原子力政策の「全体像」は見えてこないところがある。


なら目の前だけを見つめるアプローチを、試しに変えて新しいプリズムでニュースを見るのも選択肢の一つだ。現在のことを知るには過去を振り返ることが有益な場合もあるし、過去の真実が今になって分かることもある。当紙はニュースサイトだが、あえて一ヶ月以上寝かせて月刊誌のタイムスパンで、8月28日の泉田知事が外国特派員協会で行った会見を2回に分けてお伝えする。


→第二回「歴史に対する背任という意識」泉田裕彦新潟県知事が語る現代世代の責務>


 

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