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行政の長は本気で福島事故を解明するか〜菅直人と安倍首相の法廷バトルから検証

2013年10月8日13時19分

行政の長は本気で福島事故を解明するか〜菅直人と安倍首相の法廷バトルから検証

福島第一原発事故の対応について、虚偽の内容をメールマガジンに書かれたとして菅直人元総理が、安倍晋三現総理によって名誉を毀損されたと主張して、2013年7月16日に訴えを東京地方裁判所に起こした。


9月26日に第一回の裁判が開かれたが、報道では意外に小さな扱いだった。その原因は何だろうという疑問から、東京地方裁判所に、裁判関係書類全ての閲覧を東京地方裁判所で行なった。


菅直人氏と安倍晋三氏、いずれも内閣総理大臣という国の頂点を極めた政治家だ。その二人の総理の戦いは、どんな言葉を使ってなされているか・・・新潟県の泉田県知事が、2時間の記者会見で正面から語った内容と比べて、お読みいただきたい。


だが実は・・・結論から言うと、見えてきたのは、両サイドの無気力とニヒリズムである。実質的に今までほとんど何にもやりあってなくて、書類や書面のたぐいが、私の手元に持っていた文庫本よりも圧倒的に軽くて薄かったのだ。(もちろん時期とか戦術にもよるけれど、まだ普通の離婚事件とか交通事故の後遺症のときの方が何十倍も何百倍も(誇張じゃなくて)分厚い書類を出し合うものだ。)だけどそれならそれで、「いかに二人の(元)総理大臣が、語る中身のないことをやっているか」を語ることが重要なのではないだろうか?


攻防の内訳として、管元総理の側は、9ページのいい分と2ページの説明に、証拠が5通だけ。そのうち1つが、安倍総理のメールマガジンのバックナンバー(2011年5月20日分『管総理の海水注入指示はでっち上げ』)のコピー、1つが2011年5月27日朝日新聞(朝刊)のコピー、あと3通が菅直人元総理のブログ(2013年の6月18日分と、6月19日分と、7月11日分)のコピーである。まだ政府事故調の報告書とか国会事故調の報告書とか、もうちょっと頑張ったものを持ってこれるのにと思うんだけど。


安倍総理側はもっと短い。反論はわずかA4で1ページしか出してきてない。しかも半分以上は弁護士の名前とか、事務所の場所とか、書いた日付とか形式的な部分。証拠は1枚もなしで、(事実関係の)認否は「次回あきらかにする」。主張も「追って主張する」。あえて牛歩戦術でガードしてる感じもあるけれど、こっちだってまだ相手よりはマシなもの出してもいいと思うんだけど・・・


 

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