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福島第1原発事故 米国政府に800ページ強のインテリジェンス機関レポート

2014年3月2日20時33分

福島第1原発事故 米国政府に800ページ強のインテリジェンス機関レポート

アメリカ原子力規制委員会が、すでに公開済みの最高意思決定部の電話会議記録に加えて、本年になって新たな電話会議記録等を情報公開しました。


この電話会議記録は米国原子力規制委員会の中で福島事故対応の原子炉処理対応にあたったメンバー(Reactor Safty Team)らのものです。



すでに公開されていたNRC最高意思決定部の電話会議記録・3000ページ超も非常に有益な資料でしたが、それ以外にも通話記録の録音テープが存在したことが判明したのは、今回が初めてです。この記録の存在から、NRCはおそらく福島事故時に交わした全ての通話履歴を保存・収集していたのではないかとも思われました。しかしたびたび「これは、録音されている通話ラインです」といった表現が入ることから、一種の専用回線のみがNRCでは録音されているいうことが推定されます(3月4日・付記)。


これをふくめた、新たな公開資料の規模が、数千ページから数万ページへ及ぶことから詳しい分析には今後も時間を要しますが、事故直後の一次情報として再び有益な資料が現れたことになります。


しかし一方で 800ページ以上に及ぶ「インテリジェンス・レポート&サマリー」等については公開をしない決定が行なわれました。その名称からおそらくはCIAやNSAなどの諜報機関(アメリカ国家情報長官府が公式に存在を認めているだけで、16の組織があります。)が福島事故直後に収集した情報でNRCにもたらされた内容と考えられます。


今回の文書は不開示になりましたが福島事故直後にアメリカのインテリジェンス機関が活発に活動していたことを示すことを示す証拠となります。情報収集、あるいは工作活動において諜報機関が何らかの働きを行なっていたであろうことは予測されていましたが、ボリュームの大量なインテリジェンス機関文書の存在が判明したことにより、その裏付けが取られたことになります。




不開示決定の降りた文書です)


しかしながらこのインテリジェンス・レポートがどのような性格のもので、どの米国政府関係者が活用していたかは不明です。


じつは米国で諜報機関を統括するDNIことアメリカ国家情報長官府に対して弊社が情報公開請求したところによると、「Fukushima」または「Monju」を文字列に含むパワーポイントで2011年以降に起案されたものは、同機関にわずか2つしか保有されていないという回答を受けているからです。


 

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