Menu
エコーニュースR(2015年5月〜)はこちら

「日本人はNSA問題に関与する責任がある」ーー本紙、アメリカ政府に情報公開請求で説明を要求

2013年11月3日02時29分

「日本人はNSA問題に関与する責任がある」ーー本紙、アメリカ政府に情報公開請求で説明を要求

現在の私たちには、するべきことがあります。いまとりあげられているNSAによる通信傍受問題は、人々の自由と、国々の間での公平さというこれからの世界のあり方を大きく左右します。SSLから銀行取引、はては首相の携帯電話にいたるまで、「テロとの戦い」という名目でテロと全く関係無さそうな部分までが盗聴の対象になって来ました。


そして放っておけばこの通信傍受システムは、どんどん巨大化していっており、そのうちにこれに反対することを考えたり、言ったりすることもできないほどに世界はコントロールされるかもしれます。暗黒時代という意味での『新しい中世』の始まりです。


いま日本の政府もメディアも個人も、この問題を解決するための努力を十分にしてきたとは言いにくいです。しかし、私たちはもっとこの問題を気にかけるべき理由があるとおもいます。それは、政府の秘密主義と歪んだ政治決定のメカニズムがどのようにひどい、不合理な結果につながるかということを2011年の福島原発事故でいやというほど知ったからです。これを何とかする責任を負うのは、将来の人間ではなく、そして世界中の国の中でも秘密主義の藪の中で福島原発事故の失敗を経験した、ほかならぬ今の日本人です。


にもかかわらず、PRISMなどのインターネット監視プログラムや、各国首相への盗聴、企業セクターの通信傍受などの、スノーデン事件に関するNSA報道が世界で相次いでいます。しかしそのなかでは、イギリスのガーディアン紙、アメリカのワシントン・ポスト、ドイツのシュピーゲルその他一部の海外報道機関ばかりがほぼ第一報を出しています。(例外は後述)上記のような事情に加えて、一応先進国で人口も多くて、世界第3位の経済大国で(まだ)ある日本のメディアとしてこの状況は情けないなあとおもうものがありました。


もちろん私たちの情報とお金、時間、人員、さらには語学力まで、すべてはとても限られています。それでもなんとか自分たちの持っている資源の範囲内で独自記事を取ろう〜その目標で、きのう11月3日にNSAことアメリカ政府・国家安全保障局に対して、アメリカ連邦情報公開法に基づく、開示請求を行ないました。要約すると以下の通りの内容です。(長過ぎる法律的な部分とかミスの部分を省略してあります。)


請求する文書:『2013年から6月6日から11月1日の間にNSAが法律上の秘密指定を解除したパワーポイント、JPG、PDFの文書全て』

米国法に基づく、費用免除及び迅速な取り扱いの申請:今回の請求は非常に公益性の高いものですから、ご配慮頂いて、特別なお取り扱いをしてもらえれば幸いです。というのは現在、NSAが行なっているとされるネット監視プログラムや、同盟各国首相への盗聴、大手企業の銀行間通信取引などに代表される大手民間部門に対する傍受行為について批判があつまっています。弊社は報道機関でございますので、もし文書が開示されて報道されることになれば、アメリカ国家安全保障局は透明性確保と説明責任を果たすことが出来るわけです。そして、これまでの問題に起因する、アメリカはもとより世界中の人間のアメリカ政府への不振を払拭して、アメリカのソフトパワーと国際関係の回復を図ることも出来ます。
従いまして法と判例の精神に基づいて、手続きにかかる費用はこれを免除して、さらにプロセスへも迅速な処理を行なうことで20日(休日を除く)以内に完了させていただくことをお願いします。」


法律上は、日本に住んでいる日本人であってもアメリカ政府に情報公開請求を出来る仕組みになっているので、これは可能です。きちんとしたスクープに値する内容が出てくるかどうかは未知数ですが、やってみる価値はあるという判断です。

(なお記事の後半に弊社の「朝日新聞・海外報道を剽窃」についての、貴重な報道機関関係者の方(々)からのご意見で、新しく頂戴したものとそれについての弊社の考えを掲載しています)


 

人気記事ランキング
 

    まだデータがありません。

ページトップへ戻る