――リスクをできるだけ分析したほうがよいと思います。ですが、再稼働にあたり、すべてのリスクというのは把握されているものでしょうか。それは不可能ではないでしょうか?
泉田 まずですね、リスクをすべて把握しようとする思考、説明はしなかったと思うんです。たとえば、原子力発電所と普通の発電所の違いはどこにあるかということを話したいと思います。結局ですね、普通の発電所は地域の発電につながるので、多くの自治体は欲しがります。原子力発電所はそうではなくって、これは地域の世論を分断します。違いは何かと言いますと、片一方は放射能を浴びる危険があるということだけにつきます。したがって、事故は普通の発電所でも原子力発電所でも起きるものです。ポイントは放射能の大量飛散避けられるかどうか。ここを一番原因の究明と対策が取られているかどうかです。ここを明らかにしなければ議論ができないものと思います。
――鈴木と言います。先程、ちょっと知事も不思議がっておられましたけども、原子力規制委員長の田中さんも記者会見で知事は奇人変人だていう発言をされていました。、今、日本いわれるのは新聞なんか多く書き込められて、知事は非常に感情的な奇人変人だという扱いのキャンペーンを張っているように私は思います。ある意味そういうキャンペーンに対して知事が現状の続けられるのか非常に心配です。
泉田 うーん、そこはがたぶん一番大きな問題だと思っています(笑)。本来であれば冷静な議論をしたうえで、福島のレッスンを世界の標準にしていくべきだと思っております。それができなければ、世界のどこかでまた事故が起きるということになるのではないでしょうか。
どういう計算かわかりませんが、1万年に1回はメルトダウンが起きるというていう計算になっているそうです。ということは原子炉が100基あれば100年に1回は事故が起きます。実際に世界には450基のプラントがあるわけです。ということは25年に1回ていうことになって、スリーマイル、チェルノブイリ、福島でだいたい合うのかなとなります。でもそれは、地球の環境にとっては決してよくないと思っております。
チェルノブイリ事故の後、欧州で戦略核兵器削減交渉が進みました。これはゴルバチョフ書記長が核戦争がもし起きたとすると、チェルノブイリ事故だけでこれだけコストがかかるのに、核戦争後の処理は莫大な費用がかかるということで、米ソのデタントが進んだと理解しております。すでにですね、人類共通の財産である地球環境を何度も放射能汚染させてるわけですから、これを繰り返さないためのレッスンを、福島の事故を教訓に発信すべきだと私は思っております。
実は私の近しい人からですね「泉田さんもっと自分の身をかわいがった方がいいじゃないのか」という話はされています。長い物に巻かれれば楽じゃないていう意味です。長い物に巻かれて流れに身を任せば、そっちの方が楽じゃないかという意味です。
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