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朝日新聞 NSA・スノーデン事件で海外の報道を剽窃

2013年10月29日03時25分

朝日新聞 NSA・スノーデン事件で海外の報道を剽窃

(新聞記者さんのご意見と、筆者の所感:10月30日に追記)

 実は投稿のあと、新聞社の記者さん(社名と人数はいまのところ秘匿)に感想をお尋ねしたら、①「確かにそういう見方もあるが、朝日新聞さんは海外他社の報道を鵜呑みにしないで、時間をかけてでも裏取り(事実を当事者側にも聞いて確認すること)をきちんとした点では評価していい」というのと②追加情報がなくてもあえて「報道しなければならない」という判断をしたのではないかというご意見を頂戴できました。


 「裏取り」は、私が最初の原稿を書いている時点では正直にいって割と盲点だったんです。(あまり詳しくないですが)海外のメディアと比べても日本の新聞社やテレビのニュースはきちんと事実関係の確認をするというはなしはきいています。なので貴重な論点です。


 たしかに、朝日新聞さんは、その原則を忠実に守ったという評価もできる訳です。しかしその「裏取り」をするきっかけになったのはやはり海外報道にほぼ違いないと思うし、他の会社が既に書いている内容だったらそれを明記して書くのが(少なくとも、イギリス、アメリカ、ドイツのちゃんとしたメディアで英語で読めるもの)では原則です。これは、おそらく国境を越えて妥当する、先行の業績に対する敬意の払い方とおもいます。


 また、そうしないとパクリをしても読者は気づかないことがあります。特に今回のスノーデン事件・NSA問題のように、海外では大ニュースとして報道されているけれど日本語で大手メディアの報道が極めて少ない事例では日本語しか読まない読者(日本人のマジョリティですよね)には、前に海外で報道がされていたことなんて分からないのではないでしょうか。


 加えてーー余りに「では」をいうといわゆる「出羽の上」になるけれどーー学術者・研究者の世界だったら他の人が既に書いたことを、あたかもオリジナルのように書いたらお終いで、学会を除名されたり大学を首になったりするレベルだと聞いています。これはズルはいけないからです。ちゃんと先行業績を明記するべきなのは、報道でもそれと同じではないでしょうか。


 でもスノーデンさんが暴露したNSA、プリズムの問題がちゃんと日本で取り扱われるようになってきたのは、(4ヶ月くらい遅れてるけど)いいことです。それに記事中で名指しで批判させていただいたお二人の記者さんも(そもそも報道するだけ書かないよりはいいという指摘もありました)いい内容を書いてるし、本日(10月29日)の朝日新聞さんの朝刊では扱いも大きくなってきました。


 付け加えると以前は「スノーデン容疑者」の記載で犯罪者扱いの記述もあったのが「容疑者とされているスノーデン元職員」のような表現になっていて彼に対してより価値中立的な書き方をされているのは素晴らしいことだと思います。


 

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