同じ時期にロシアのプーチン大統領もオランダを非難し、謝罪を要求しました。外交官の世界には汚いのがいるわけです。例えばですよ、外交官でもどっかのロシアを担当しているところの課長みたく、人妻とゆっさゆっさとやっていたら、その旦那がきて殴られるということはある。しかしこれは私人間のトラブルなんです。国際基準でみてもあまりよろしい話じゃないから、旦那さんがみて殴るということはあるかもしれない。
警察官が殴るっていうのは国家の行為ですから、違う話なんです。通常そういうことがあったら、児童買春やってたっていうんだったら、どんなことがあったって外交官を殴ったらいけないんですよ。それから逮捕したらいけないんですけども、調べるんです。調べてこのとおりやばいことをやっていただろっていう、殴ったのはけしからんってそこのところだけ言って、あとは静かに静かに処理すると。外交用語で「ローキーで処理する」というんです。
しかしこれはローキーじゃなくて大統領がやっている。もう完全なでっちあげだっていう報告がプーチン大統領のところへいっているわけなんですよ。で当然のことながら、なんでそんなことをオランダがやるのかっていうね、理屈が必要でしょ。それは簡単な話ですよ。このグリーンピースの連中を捕まえたから。それの腹いせでやったんだという。
そしたらプーチンはかちんときて、そんなものはねじ伏せてやるという。10月9日、そのすぐ翌日ですよね。オランダ政府はロシアに異例の謝罪をしたんです。ところがこれもロシアの声の報道なんですけれども、「オランダ外務省の声明には次のようにある。警察情報に基づき、外務省のフランス・ティマーマンス大臣は、外交特権で保護されるべきロシアの外交官を拘束し、監視下に置いたことについて、ウィーン条約の侵害であったと認める。オランダはロシアに謝罪する。オランダのティス・ヴァン・ソン外務省報道官は、オランダはロシア人外交官に対し、捜査の終了まではいかなる追加的追訴も行わない、と発表していた。」
警察情報に基づきやったっていうのは、こいつはやっているっていうそういう認識の表明ですよね。それから、 捜査の終了まではいかなる追加的追訴も行わない、というのは、捜査が終わったところでこいつは悪いことをやってるんだから、訴追して国外追放してやるっていうことですよ。これは悪いことをやったっていうことの外交的な表現です。
ただし、捕まえたのが法律違反だと、国際法違反だと。それは認めて、捕まえたことに関しては認めて謝ると。謝るというのはその部分だけなんですよ。ぶん殴ったことは認めてないわけなんですよ。ということはプーチンからすると、ふざけるなこのやろう、開き直って。でっちあげをやっておいて、と。それでロシアにガンつけてくるのか、とこういうことなんですよ。
そうすると前もこの勉強会で申し上げましたけれども、プーチンは半沢直樹の仲間ですからね。
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