昨年の初めから夏頃にかけて、日本の原子力規制委員会がアメリカ政府NRCと、日本で定める原子力発電所用・新規制基準案の原案となる文書の交換を行っていることが分かりました。議論のためには原子力規制庁の上級職員が渡米していたことの報道を受けて、政府に文書の提出を求めた結果、アメリカ側に送っていたPowerPointスライドを入手しました。
またアメリカ側への情報公開請求によって、本紙ではその交換された文書名のリスト一覧と、実際に議論に使われた資料の一部を入手しました。
(表紙部には、新規制基準案の第一次草案・意見交換用資料とあります)
内容は津波や地震対策、全電源喪失時の冷却方法などについてです。ケースによってはテロ対策にも関わるセンシティブな情報ですから何でも公開するわけにもいかないのも理解は出来ます。
しかし、現在は再稼働をするかどうかは現在の重要な政策課題として議題に上っています。ならば可能な限り新規制基準案の作成経過に関わる文書を差し支えない限りは公表して然るべきではないでしょうか。特に今はすでに、新・規制基準が出来ているのだからその草案は積極的に出しても問題ないはずです。
(加圧水型軽水炉で、原子炉冷却系の圧力が高まった場合の冷却方法に関する部分です)
なお、昨年2月に1度、日本政府幹部が渡米して意見交換をしたという事実は、朝日新聞さんの報道が第一報ですが、朝日新聞さんが、この資料自体まで入手しておられたかどうかは不明です。アップロードしている資料自体は、福島第一・福島第二原子力発電所訴訟の手続きの中で、日本政府側から入手したものになります。
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(江藤貴紀)
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