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インド製薬品・健康被害の恐れでアメリカが販売禁止 日本・厚労省は取材へ回答拒否

2013年11月15日22時41分

インド製薬品・健康被害の恐れでアメリカが販売禁止 日本・厚労省は取材へ回答拒否

インドの大手製薬会社で、じつは日本の第一三共が子会社にしているランバクシー社の薬品製造に関する不正が問題になっています。これはアメリカの食品医薬品局(FDA)の調査などで明らかになりました。


偽装自体の第一報は複数のインドメディアが出していますが、先日まとまった報道があったのでそれを参照します。thehindu紙が伝えたところでは、同社は薬剤を偽装製造したと事実を認めて、インド司法省に対して5億円の和解金で司法取引することを今年5月に求めています。ところで同社が作っている薬剤はいわゆるジェネリック医薬品(医療界の俗語で「ゾロ」といいます)ですが、エイズ用の薬剤から一般的な抗生物質まで約200種類になります。ここでもっとも疑問なのは・・・なんでインドの医療当局がこれまでちゃんと捜査してなくて米国FDAとかにいわれるまで放置だったかということだと指摘しています。


FDAの調査によりますと、少なくとも2003年から・ランバクシー社の違反は始まっており、また2006年の調べではFDAが要求している薬剤の品質検査のうち、保管状態や期限に関係する8項目以上について、規制基準に沿ったまともなテストをやっていなかったそうです。そのため製品の一部についてアメリカでは輸入禁止措置をとっています。


ちなみに日本国内へも、インドを含む海外製の医薬品は入ってきていて、医療費抑制のために厚生労働省では使用を奨励するインセンティブ体系を診療報酬に組み込んでいます。なので同じ様にずさんな作りの薬が日本にも入ってきている可能性は十分にあります。これはいま話題になっている日本の偽装とは深刻さが内容が随分違ってます。もっとも、日本がハッピーな国という訳ではなくて、トップニュースになっているのがNSAとか福島じゃなくてデパートやホテルの牛肉とか魚の話という変なーーあるいは意図的にねじまげてあるーーバランス感覚のせいですが。


そこで、弊社でも厚生労働省に取材を申し込みました。担当としてお答えいただいたのは、医薬食品局 監視指導麻薬対策課の柴辻 正喜氏です。まず①この件に関して、FDAとの意見交換があったかどうかについては、アメリカ政府との意見交換に守秘義務的な問題があるので答えられない②後述する、日本での輸入元の会社に対する指導、照会、検査等があったかどうかについても企業の利益を損ねるので答えられない③ランバクシーの品質検査を、厚生労働省が独自にやったかどうかも、企業の信用問題なので答えられない、ということでした。(12月3日追記)


いや、私も行政官になろうとか思っていたことがあるくらいだし、友人も行政官になった人はけっこういます。なのである程度は行政官の方の感覚も分かっていたつもりだったけれど、この質問に対するお返事のバランス感覚については(?)と疑問符を投げかけてしまいました。もちろん「行政官」と言っても人数は膨大で、個々人の性格・モラルに非常な開きが当然あるのは理解していますけど。


 

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