ドイツ誌のシュピーゲルが、「真実についての告白」というエドワード・スノーデン氏の声明文を現地時間の11月3日、日曜日に発表しました。このことを相次いで英語メディアでも、イギリスのロイター通信、ガーディアン紙などが報じました。それらによると、声明の趣旨は、以下のようなものです。
「人々が監視体制について新しく真実に気付いたことは、明らかに損失ではなく有益でした。なぜならば、政治体制の見直し、法律の改正が必要であることが認められたからです。世の中のために、最も重要な事柄に関する情報についての抑圧へ市民は立ち向かうべきです。なぜならば、社会というのは、十分に真実を伝えられた状態で気兼ねなく議論の出来る環境でなければ、およそ問題というものについて理解することは出来ないからです。
また、この問題を暴露された政府側は、議論を押さえ込むためにジャーナリストたちを刑罰にかけると脅しをかけました。もっとも、その時はまだ、人々はわたしの情報提供についてそれが有益かどうかを判断できる状態にはありませんでした。しかし、今日はわたし達はすでに、政府の行いが誤りであり、そのような行為は人々の利益を損なうものだと理解しているのです。」
(我が国の明治時代の啓蒙思想家・福沢諭吉。)
彼は元々、漢学を学んだ江戸時代の「儒学エリート」でした。しかしやがて儒教の教えは自由闊達な議論を妨げて社会に有害な存在であると批判するようになりました。国のためと思って、CIAに入ったのに、情報機関がかえって社会に有害なものと考えて、NSA問題を告発したスノーデン氏と通じるところがあると思います。)
このシュピーゲル誌(同誌は週刊誌です)最新号は、識者など50人の意見として、ドイツによるスノーデン氏の亡命受け入れを求めていることを掲載しているそうです。アメリカのテレビ局ロシア・トゥデイとガーディアン紙は、以上の声明文はロシアからドイツへ暗号化して送られたと付け加えています。
【11月4日・午前4時15分追記・弊誌より先にベルリン在住ジャーナリストの梶村氏という方が、ドイツ語の全文を訳しておられました。リンク先はこちら】
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