基本的には、クラウドばかりみんなが言っている状況に批判的な弊誌だけど、結論の決め打ちは良くないよなということと(あるいは既に持っているアイデアを単に自分たちの中で補強しているだけかもしれませんが)、ちゃんと推進側のお話も聞いてみないといけないということで、いろんな会社を見てみました。
ほんとに沢山の会社さん(HPさんとか日本IBMさんとか伊藤忠テクノソリュージョンさんとか・・・etc)がお話をしてくださったが、今回はIIJ(インターネットイニシアティブ)、土岐田氏のお話を紹介します。
まず、一般客向けのいわゆるパブリッククラウドについてはレッドオーシャン(競争の激しい市場、既存市場)であるといいます。そしてIIJ社は国内の同分野マーケットシェアで一位だが、実は傾向としてみるとゲーム会社のシェアが大きくなっている分野です。そして例えばグリーの最近の業績不振からもうかがえる様に、利益率はそれほど高くないそうです。
一方で、情報調査会社IDCによると、エンタープライズ(事業者向け)市場の方が今後は拡大して、一般向けに比べて3:7の比率で上回るという予測があるということで、今後のIIJは営業力の強さを活かしてそちらを主力とする、ということでもありました。
それでも、クラウドを置くサーバのメーカーとの争いはさけて通れず、顧客サイドのために契約形態(部門等ごとに契約の細分化をすることをしないなど)を柔軟にすることで勝負をしたいということでした。
契約はもちろん大事だけど、差別化についてはもうそこまで勝負の段階が降りてきているのかという。差別化の難しさを感じさせました。
どの会社さんもだいたい説得力のある筋の通ったお話をしてくれるからこちらも「なるほど、この会社行けるかも」という気になるんだけど、いやでもこれ全ての会社が勝てる訳ではないんだよなとその度に思わされるのですが。
クラウドは本当にプレイヤーも私も文字通りクラウド(雲)の中にいるような気がしてくる分野でした。
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