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放射能防護服がデフレになってしまったーー映画監督・奥秀太郎氏に聞く【USB&星座】

2013年11月6日00時41分

放射能防護服がデフレになってしまったーー映画監督・奥秀太郎氏に聞く【USB&星座】

ハリボテこそが本質だと思っていた

奥 それは、ウソもまとめています。ただ純米酒のところは単に適当にやってそうなっていると思います。しかしハリボテこそが風俗の本質であるような気がしている時代があったんです。


ーー名言ですね。これもWikipediaに「ハリボテこそが風俗の本質である」と述べていたと書ける。


奥 ライトも含めて、笑いもそうだけど風俗もそうだけど「赤線」だけはそういうスタンスでやりました。


ーー「何とかがない映画」という括り方もあると思うけど「ハリボテの映画だ」という括り方もありえますね。


奥 それが変わってきたのは「カインの末裔」くらいからですね。


ーーでも「カインの末裔」も宗教がもろに怪しいですね。


奥 そうですね、宗教というのはまさにハリボテで怪しいです。


ーーあとUSBに戻ると、友達をパンって撃っちゃいますね。ヤクザじゃなくて友達の方を撃つのはヒロイズムの対極です。周りも薄っぺらい医者の一族ですね。


奥 ええ、酷い話でした。


ーー(時間が少なくなってきて)追加の情報ですが「日本の裸族」で冒頭にファック、ファックと連発されますよね。あれはファックの記録に挑もうとしたんですか?


奥(笑)いや、ダメなことをたくさん言っている作品なので、あとあの役者もそれが好きだったんですよ。


ーーそれと「ドモ又の死」ってあれは「鬼流院花子の生涯」を意識されてたんですか?


奥 意識まではしていないけれど、そういうニュアンスはあるかもしれないですね。でも「台風一家」はぜひ観てください。あれが「星座」の前に撮っているのです。


ーーあと地理的にいうと、「星座」でもそうですが、蒲田とか川崎のエリアがよく出てきます。あれはゆかりがあるんですか?


奥 縁がありますね。うちの叔父さんが菓子工場をやっていたりします。自分は大森だとかの工場にゆかりがあるのが多いんです。自然とかじゃなくて、あっちの方に土地勘が異様にあるんです。だからしっくりきますし、あと蒲田の菓子工場に行くと結構みんな指がなかったりするんです。

 その叔父さんは指があるんですけど、従業員の人はない場合があります。その菓子工場は長屋のようなところに一部屋ずつ違う工場が入っていましたね。その辺から、「カインの末裔」が出来ているんですね。


ーーあと、DVDをまとめて見ていて感じたのですが、作品のジャケットに恵まれていますね。会社によっては酷いジャケットがあるじゃないですか。


奥 あれは同じ人が書いているとは限らないんですが、作品によっては同じ人、森直人さんが書いていることもあります。でもデザインも含めて恵まれていてありがたいことです。


第二回、「自由行動」で自由にしたら、怒られたーーー奥監督の学生時代に続く~


 

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