2011年4月7日から提起された福島第一・第二原子力発電所の原始炉設置許可処分が違法かどうかについての裁判で1月14日、東京地裁で判決がありました。裁判所は、東京都内に住む原告が、福島にある原発の事故により重大で直接的な被害を被る恐れは、社会通念上合理上にないといえるとしてとして原告が敗訴しました。
判決の要旨は、①近藤委員長シナリオは、あり得ない事態を想定した不合理なものであるから、東京都民が被害を受けるかどうかの参考にはならない。②原発に対するテロやミサイル攻撃のような事態は、社会通念上、想定する必要がない。③100mSVを超えない程度の被爆は、日常的に受ける健康被害の一種と違わないので、訴える資格の基礎となる重大で直接的な被害ではない④「『東京都内では』放射能汚染による出荷制限が食品に対してなされたことはないので、被害はなかった』ということです。
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しかし、下の図(経済産業省HPのリンクによる)をみるとおり、福島事故の避難基準は20mSVでした。
すると、重大かつ直接的な被害を受けていないにも関わらず福島の住民の一部(20mSV以上〜100MSV未満の初期年間線量を被爆する場合)は、何で自宅から避難させられたのでしょうか?それとも、東京地方裁判所の裁判官は、故郷を捨てて移住するぐらいのことは、重大な権利侵害とはいえないと考えているのでしょうか。
関連リンク1 外務省委託レポート ”『原発は過疎地へ優先的に配置している』『1機の事故で急性死亡は最大で1万8千人』『以上の情報は原発反対の世論に繋がるので、非公表』 ”
関連リンク2 ”日本政府 福島第二原発の訴訟記録を紛失 情報公開請求で判明”
1. 「燃料棒が2000本以上溶けるというNRCの計算」・・・・根拠不明と裁判所が退ける。
2. 「テロ攻撃に関する外務省のシミュレーション(64ページの内部には、ばっちり放射能の放出予想グラフと方程式が書かれています)」・・・・計算の根拠が不明で不合理だから証拠にならない。
3. 「近藤駿介シナリオ」・・・・未曾有の大事故で、チェルノブイリを大きく上回る事態を想定している。あり得ない話だから、証拠にならない。
4. 「アメリカNRCの議事録」・・・根拠が不明で証拠にならない。
5. 風向きデータ次第では、同心円上でない被害を受けるはず」・・・・チェルノブイリ事故後の汚染マップや気象学の書籍を提出したが、判決ではスルー。
なお、この事件に関する、田中俊一原子力規制委員会・委員長コメントが政府HPに出ています。
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以上は、自社の編集長が原告という特殊ケースの記事でした。割り引いてお読みください。
【編集長 江藤貴紀】
関連記事リンク「日本政府にない福島第1事故の議事録、米国が保有 アメリカ連邦情報公開法で開示」
追加リンク
朝日新聞さん
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