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自民・小池百合子氏 防衛相時代に持ち出し禁止のメールをプリントアウト CIAとの交流も告白

2013年11月10日20時38分

自民・小池百合子氏 防衛相時代に持ち出し禁止のメールをプリントアウト CIAとの交流も告白

自民党の小池百合子衆議院議員が、第一次安倍内閣で防衛大臣を務めていたときの退任前に、データとしては持ち出し禁止にされているメールを、プリントアウトしていたことが分かった。


小池氏の著書「女子の本懐」によると「大臣用のパソコンに入っている世界中からのメイルをデータで取り出そうとしたが、情報保全のルールで禁止していることを思い出した」ため、「必要なメイルだけをプリントアウトしたが、結構なページ数になった」。ちなみに「印刷はもちろん両面印刷」というので相当な分量だったと思われる。


 なお小池氏は、現在自民党の広報宣伝本部長で、11月10日に、防衛省本省近くの市ヶ谷で開かれた講演会に出席。1時間30分のスピーチでCIAや英国のMI6(秘密情報部)といった情報機関との強いパイプを明かして、MI6長官との交流も披露。その上で、民主党政権時代の情報保全態勢を批判した。ちなみに、MI6は非常に秘密管理が厳重で、先週に初めて長官がテレビの前に出演して、イギリスで大ニュースになったくらいなので、それとの交流関係を大っぴらにされたのをご存知になられたらびっくりしたと考えられる。


 なお当時の防衛省のルールがどうなっていたか等、例えばデータとしては持ち出し禁止だがいったんプリントアウトしてからだったら大量にでも持ち出してもいいという(やや適当な)規則になっていたのか、といった点についてはいまのところ不明。もしそのようにデータとして持ち出せないがプリントアウトなら沢山していいということだと、秘密保持のためのルールとして趣旨を達成できない様にも思われる。また現在の防衛省でルールや運用が変わったのか、そのルール自体は秘密なのかなども今のところ分かっていない。場合によるとCIA幹部やMI6長官らとのメールもプリントアウトして持ち出していたかも知れないが、現在のところ不明である。




(写真:小池元防衛大臣の著書「女子の本懐」文春新書、246ページより)


 小池氏はエジプト国立カイロ大学を卒業、自民党の中でも諜報通・防衛通という部分をPRしている。なお、現在は日本でも国の防衛秘密を守るための秘密保全法(特定秘密保護法案)を議論の最中。また、今年6月にはアメリカ国家安全保障局(NSA)の機密資料をエドワード・スノーデン氏が大量に持ち出した内容がガーディアン紙に暴露されて続報も相次ぎ、この10年内では福島事故と並んで世界的に最大のニュースとなっている。


 小池氏の著書は(一般に政治家の書いた本はそうであるが)あまりきちんと読まれていないせいか、出版から時間が経っているにもかかわらず、この面に対する野党などからの指摘は今のところ見当たらない。そのためやや速報性は遅いものの、無自覚な第二のスノーデン事件でありニュースとしての価値が高いと編集部で判断、今回の記事とした。


(編集長 江藤貴紀)


 

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