フランス初の老舗的なグルメ本、ミシュランガイドと日本初で近年伸びてきた食べログ、美味しいお店に興味のある人なら、ほとんどみんなが知っています。
かたや、覆面のプロ調査員が基本的に高めのお店をリサーチして好評価のレストランを出す仕組みです。もう一方は高級店からフランチャイズのファストフード、街の定食屋まで制限なくネットを使って誰でもが店の情報を投稿するシステムで、悪い評価から好評価まで出来ます。
じゃあ、お互いはどう考えているのでしょうか?日本ミシュランタイヤ社長(仏・ミシュラン社上席副社長)のベルナール・デルマスさん(以下、ベルナール社長)が出席された10月29日の「フランス企業フォーラム2013」(在日フランス商工会議所と明治大学の共催)で訊いてきました。
江藤:ミシュランの他に食べログも日本では人気があります。マーケットの中で両者はライバルでしょうか?
ベルナール社長「食べログはよく知っています。日本ではぐるなびというサイトもありますよね。
わたし達ミシュランガイドはぐるなびさんと組んでいます。いまは関東と関西、北海道に進出していて今年は広島へもでます。この組み合わせで来年もまた別の地域に行きますよ。」
江藤:食べログは大衆が投稿できるシステムですが、どう感じてらっしゃいますか?
ベルナール社長「食べログは大きなサイトであって、消費者の投稿を直接に載せるシステムですよね。この一般消費者の評価をサイトに載せられるというのはレストランにとってはリスクなんです。
ぐるなびはそういうことをしません。逆にレストランの許可を取って、ミシュランガイドを参考にしています。お互いに尊敬している関係なんです。私は去年サービスを、ぐるなび会長の滝さんと一緒にやりましょう、お互い尊敬をしましょうということで開始しました。」
江藤:フランスにはああいうサイトはあるんでしょうか?
ベルナール社長 「いいえ、食べログみたいなのはヨーロッパ、フランスにはないですね。」
(ベルナール・ミシュラン社長は右から2番目。その他は明治大学学長と、プジョー・シトロエン社長、デュポン社長です)
ということでした。出来たらいつか、食べログさんにもミシュランさんをどう思ってるのかを訊いてみたいです。
【取材&構成 江藤貴紀】
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