「うん、昔はアニメは子供向けで、大人が見れるって誰も思っていなかったよね。だから人間の話をやりながら、そういうちゃんとしたSF的に『世の中の全体を見つめ直してみよう』っていうテーマを語るのは凡そ、アニメとか漫画の独壇場だった。
それは実写ではなかったし小説でもなかったんだよね。小説でもSF小説っていうのが流行ったのが70年代。それで終わって、主流がミステリーというものになって行ったときには、そういうものは当然、市場になかなか乗っかり難くなった。なので、無いものを自分で見つけて作って行くっていう、それがさっき言えなかった『ヒットの秘訣』っていえば秘訣だよね。
無いものっていうのはそれは不要なものかもしれないよ。でも少なくとも、俺はこういうのを観たいよ、読みたいよというのにそれがないとなったら、それはつまりやり時ということだよね。」
ーーあと実写とか本に関して言えば、ざっくり昔のくくりで『純文学と大衆文学』っていうのがあったりして今でも純文学系の雑誌は残ってます。売れてるかどうかはともかく限られた読者に向かってやっています。そちらには余り関心はなかったのでしょうか。
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