ちまたで現実と捉えられていなかった2ちゃんねるの分裂騒動について、内山社長のFacebook上での書き込みで裏打ちされるなどして注目を浴びたホットリンク社(東証マザーズ上場)に関し、同社が2ちゃんねるから取得しているデータの内容が本紙の取材で分かった。
同社の篠崎氏によると、2ちゃんねるからホットリンク社が取得しているデータというのは「一般人が見ている内容と同じ」で、つまり書き込み内容そのものということである。
(ホットリンク社の有価証券報告書より)
しかしそうなるとホットリンク社のいう「独占的商用利用許諾」の意味が分かりにくくなる。誰でも見ることの出来る掲示板の書き込み内容について、データ分析企業が独占的な商用利用をするということの意義が薄いからである。(その気になればほかの会社も出来るため、わざわざ契約を結ぶほどの意味がない。)
単に表面の書き込みテキストのみの提供が独占契約の内容だったとするとビジネス上の強みとしてやや弱いように思える。(事実上のDDoSの効果を持っていて違法な可能性があることはさておき)ひろゆき氏が2ch.scのために行なっているような大規模なロボットプログラムの使用を行なえば書き込み情報の取得は可能だからである。またタイムラグはあるものの2ちゃんねるにはいわゆる「ミラーサイト」というコピペサイトが複数あり、これらは書き込み内容をそのまま複写している。
(今年の3月6日にホットリンク社が出した2ちゃんねるのデータ取得に関するトラブルのお知らせ。同20日には回復したとある。)
あるいは、かつてはIPやモリタポ、p2といったユーザーの書き込み用ツールのデータ(警察の捜査資料によれば、西村博之氏が取締役をつとめる未来検索ブラジル社が有している)なども取得していたが、ひろゆき氏の追放からはそうでなくなったという可能性もある。(この部分は現在、追加で取材中である。)それとも、多くのユーザの懸念と相違して、●に紐づけられていたような各種の情報は全く取引せずに、表面の書き込み内容のみを取得する契約だったのだろうか。この場合はむしろ、なぜ西村博之氏らが会員データと紐を付けて書き込み内容を保管していたのかということの説明が取れなくなってくると思われる。
そのため、下記の通りホットリンク社へ5月9日付けで、今まで取得していたデータ内容と、いま取得しているデータが2ch.scのものか2ch.netのものかをうかがった。
そしてCOO・取締役の成瀬氏から5月12日にご回答をいただいたので、掲載する。
まだデータがありません。