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【政府後援事業】「出会い厨企画」に、未成年へのパチンコ教育 ニコニコ動画が取り戻す、日本の未来を握るひろゆき氏と麻生ファミリー

2014年4月27日02時47分

【政府後援事業】「出会い厨企画」に、未成年へのパチンコ教育 ニコニコ動画が取り戻す、日本の未来を握るひろゆき氏と麻生ファミリー


いま、匿名掲示板サイト2ちゃんねるに対してのDDoS攻撃等を仕掛けている疑いと、自民党を契約先の顧客として以前書き込み監視サービスをしていた疑いのある、元管理人である西村博之氏がゲストとして出席するニコニコ動画の関係イベント・ニコニコ超会議とニコニコ超パーティが幕張メッセで4月26日、27日に開催されている。西村氏は自身の会社でニコニコ動画の「不適切」な書き込みを削除するビジネスも手がけている人物だが、このニコニコ動画の物販部門「エクストーン社」に元総理大臣で現職の財務大臣・麻生太郎氏の息子(麻生将豊氏)が取締役として、Webからは名前を隠して在籍している。


このイベントは経済産業省・総務省・文化庁・千葉県・千葉市の後援で、公的機関のお墨付きを得るかたちで行なわれた。しかし、それに対してネットユーザーらからは大きな疑問がわいている。まず何かの利益誘導がなかったか。またなぜ、多額の損害賠償を支払わず、犯罪の疑いのある人物がゲストとされているのに、公的機関の後援をうけてこのようなイベントが行われたかだ。実際、当日に舞台をみると、資金の流れと適法性の両面で、更なる疑問が浮かんでくる。にもかかわらず、これらがほとんどのメディアに問題視されてこなかったのはなぜなのだろうか検討したい。


まず、現職の財務大臣の息子に金銭的利害のある事業への、政府からの特別な支出があったら、露骨な利益誘導になるのではないか。ところが、みてみると鮮明に公金からの支出がされていた。まず人的面では陸海空の自衛隊がブースに出展して、さらにイプシロン等の開発を手がける独立行政法人JAXAと独立行政法人海洋研究開発機構も職員を派遣(いずれも、法人格は政府とはなされているが政府の外郭団体である)。そして夜のコンサートでは、陸上自衛隊の演奏隊がドラゴンクエストマーチ等を演奏した。


さらには、調達価格が一機で52億から216億の攻撃ヘリコプターAH-64Dアパッチ・ロングボウと、一回の潜水で数千万円の費用がかかるという(調達価格は調査中)深海探査船「しんかい6500」や所有の「しんかい6500」も展示されている。


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(陸上自衛隊の所有するヘリコプター・AH-64Dロングボウアパッチ。13機が購入されて、調達価格は高い時期で216億円から、安い時期で52億円とされる。)


そして、当日の販売グッズカタログの一部を見てみよう。この部門をニコニコ動画の系列で手がける会社では、麻生太郎財務大臣の息子が取締役を務めており、また彼と母が株主だ。ここを通して事業の利益が麻生ファミリーに資金が環流するが、当然、人があつまればあつまるほど、よく売れることになる。




陸上自衛隊がドラゴンクエストクエストのテーマ等を「モナー」の踊るスクリーンとともに演奏する。さらにルパン三世、いわゆる「やらないか」に宇宙戦艦ヤマトまで非常に広い範囲がカバーされる。版権の権利関係も、資金の出所も国家的というにふさわしいイベントだ。


加えて、与党の一角である公明党のブースには麻生ファミリーの地盤、福岡県内の北九州市から特殊な災害対処用クレーンが展示(他の正当には同様の計らいはない)。


何も、政府が活動について広報をしたり訓練した楽曲を披露したり、資金を支出することが問題と言いたいわけではない。ただそれが、財務大臣かつ元総理大臣のファミリーに利益誘導されるような方法で、しかも法的に怪しい面が多いイベントに使われることへの疑問が、筆者初めおおくの匿名ネットユーザからあがっているのだ。


例えば指摘されるのが、入場に年齢制限が見受けられないにもかかわらず異性の出会いを促すような響きのするこのプログラムだ。



「ニコ生出会い厨」とあるドワンゴ社(東証一部上場)配布のポスター。通常、ネットで「出会い厨」と言えば、通常の掲示板やSNSなどを出会い系サイトのように性的なパートナーを見つける人間のことを指す。果たして、官公庁のお墨付きを受けており若年者の多量に来る今回のイベントで相応しい企画か非常に疑問だったのでが、開始時間になっても「出場者が来ない」とのことで中止されていた。


 なお未成年の「出会い系」サイトとしての機能を果たしていわゆる淫行の原因とおり、未成年の利用が本来なら禁止されるべきではないかという疑問が呈せられているが、「ニコニコ動画」へ検挙があったという話は聞かない。(未成年者の恋愛について、特別な罰則をもって罰するべきかどうかというのは議論の分かれる論題だがここでは立ち入らない。)しかし、漫画等、被害者の存在しないいわゆる2次元の創作物まで児童ポルノ法の処罰対象にしようと「調査を進める」という、政府与党の一部にある見解とは極めて整合性が悪そうだ。




一般社団法人日本遊戯関連事業協会のブース)


こちらは、パチンコ入門講座である。なぜ賭博として摘発されないのかと、延々と言われているパチンコ産業が出展。写真の女性らが出演して、「パチンコで成功する方法」を初心者にレクチャーしていた。さらに、未成年であっても年齢不問でパチンコに親しむための無料遊戯機がおかれ、多くの来場者がパチンコ体験に興じていた。出展料はドワンゴ社へ支払われる。そこから直接、子会社の取締役へ行くというのは飛躍があるかもしれないが、一種のバーターないし「政治献金の抜け穴」のようなかたちで麻生ファミリーへ還元される余地は意識されてよい。。(企業ブースからは情報が得られなかったが、個人の出展しているブース(コミケのような物と思っていただければ良い)の出展者の1人に聞くと、2日で22000円ということであった。




(サブカルチャーを通じて、パチンコに慣れ親しんでいける)




(会場には、未成年を含む多くのコスプレイヤーがいて、ポーズを変えながら写真撮影に応じている。「無礼講」ともとれるが、元総理大臣の息子らが主催して、現職総理と各党の党首が来訪する「国家的」イベントとしては品がないかもしれない。少なくとも政府与党の進めようとしている「道徳教育」との相性は悪いだろう。)




旧大日本帝国軍人と、自宅警備員NEETの戦闘服をきた男子2名が機関銃を持った女子高生と対峙している図(を取ってもらっている)。


あくまで一般論だが官庁・自治体は「不祥事」やクレームを恐れる傾向が強い。(そのため、「お役所仕事」という表現も産まれる。)すると、危険を冒しても公務員がこれらの事業に「後援」のお墨付きを与えた理由として、有力政治家のバックアップがあったと推認するのは不思議ではない。


主催者の見通しによれば、2日間で10万人以上の来場者とあるので(2日通し券をどうカウントするかは不明だが)仮に1500円の前売り券のみの販売としても1億5000万円の収入だ。さらに夜のコンサート、ニコニコ超パーティは土日でそれぞれ5800円と6800円で入場者数が約10000人超の見込みと言うことなので7000万円以上の売り上げになる。




(通常の観客は入場料が一日1500円からだ。ただし、後述するようにプレスはネットで予約すれば無料で入場できる。弊社の場合、開始当日の午前に入っての申し込みだったが問題なかった)。


さて、それでは以上のような構図をなぜメディアは叩かないか。一つには筆頭スポンサーの任天堂、アサヒビールからサンクスなどという広告主である大手企業への配慮や元総理大臣で、安定的な政権与党と化した自民党の重鎮、現財務大臣の麻生太郎氏のにらみもあるかもしれない。しかし、(支出を免れることを含む)金銭的なメリットも直接に取材対象から受けていないかが問題になる。これは一見すると瑣末に見えるかもしれないが、2ちゃんねるの運営が企業と与党に懐柔されて、情報操作をしていたのではないかというスキャンダルと機を一にする構図のポイントだ。


以下は、4月26日に筆者の入手した資料である。まずは夜のライブイベントの5800円分の入場券だ。




(ニコニコ超パーティのチケット5800円相当。当日の午前に申し込んだにもかかわらず、2階の第一列、ほぼ正面席が割当られた。ちなみに、イベント自体の質は、「とても」高かった(お世辞抜きに)。これがただで鑑賞できたら、なかなか文句は言いづらくなる。)




(これは「取材ご案内資料」と呼ばれるプレス申し込み枠のみに付与されるパンフレットの一部。相撲記者クラブ(概要が外部に取って不透明)の有力メディアであれば、相撲エリアで12000円の砂かぶりエリア以上の特等席を利用できる。メディア間への身分制度で、飴と鞭を使い分ける。)


つまり、メディアであれば一人当たり最大、2日で16600円(2000円×2日+5800円+6800円)相撲記者クラブメディアの加盟社なら金銭に換算して36600円(12000円×2日+5800+6800円)分の支出を浮かせてイベントに参加できる。結論からいうと来場者の中にも身分があり、それに対して飴と鞭を使い分けているのだ。すなわち(1)最上級の身分が記者クラブメディア、(2)次にその他のメディア関係者、そして(3)その他大勢のお客様というわけだ。もちろん、もっと複雑にいうと、メディア関係者でも接待まで受ける場合もあるだろう。またニコニコ動画を当日視聴して、広告をクリックする人間もお客様だ。


 

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