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舛添東京都知事 質問へ 「時間の無駄だ!税務署で聞け!」外国特派員協会で、 美術品購入など3190万円の政治資金流用に関して回答拒絶

2014年11月28日10時31分

舛添東京都知事 質問へ 「時間の無駄だ!税務署で聞け!」外国特派員協会で、 美術品購入など3190万円の政治資金流用に関して回答拒絶



(政治資金収支報告書の一部より)


舛添要一東京都知事が、11月27日に外国特派員協会で行われた会見に出席したところ、自身の代表を務めていた政治団体2つの政治資金に関する質問に対して、外国特派員協会で記者から質問を受けて、「時間の無駄だ、税務署へ行け」(Waste of time! Go to the tax office.) と回答を拒絶、答えなかったことがわかった。



(動画のリンクはここをクリックしてジャンプできる。*税務署に行け!のくだりは26分40秒から)


これは、参議院議員だった平成23年と24年だけで、自分が代表を務める政治資金管理団体と政党支部から「調査研究費」の「資料代」と言う名目で画廊やアートギャラリー、高級な美術書専門の古書店などから物品896万円を購入するなどしたり、自宅に作っている「株式会社舛添政治経済研究所」へ平成22年から24年に家賃1516万円を支払わせて自分にキャッシュバックし、合計で2412万円を支出する会計処理への質問に対する返答。


記者の質問はもっぱら政治資金の使途についてのものだったが、「お宅の報道したその件については私はクリアーに答えている。私の所得は政治家としてのサラリーの他にも著書の執筆などがある。全てお前が税務署で確認できるからわざわざ会見場で質問するべきではない」と関係のないことを述べて質問を遮りはじめた。さらに同記者は、事前に2013年分の政治資金の使途についても知りたい旨を舛添氏に伝えていたが、これについては触れさせる間もなく司会者に強く要請して質問を終了させた。




(平成25年、家賃支払いの一部)

しかしながら、税務署に行っても政治資金に関連する資料はみれず、ましてや他人の税務申告に関する資料を見ることも出来ないので、政治資金についての質問への回答としては成立していない。


また加えて言うと、記者(筆者である)が質問しようとしていたのは(1)美術品などは具体的に何を買ったのかをもっとちゃんと教えてくれ(2)舛添政治経済研究所という会社は経営実態のないペーパーカンパニーではないか(3)2013年分の政治資金収支報告書(まだ公表されていない)はどうなっているのかという風な点で、舛添氏がすでに答えている項目ではない(というかそもそも質問の内容自体、記者が言いきる前に舛添氏が内心を読んで答えられる訳はない)。



(平成25年の美術品など購入費。「アトリエスズキ」からは25万円分のアート類を買ったようである。)

そもそも、弊社の報道は舛添氏の会見の前(11月6日)であるが舛添氏の答え方ではその場にいた外国人に、弊社が舛添氏の都庁記者クラブ会見(11月21日に、弊社の報道を下に質問された)をふまえて記事を書いたようにも誤解を与える言いようである。




なお筆者は、上記の画像の通り、この会見前の11月23日日曜日に事前の質問をしているが、この件については全く返答をもらっていない。その点でも「あなたの質問には全て答えている!」という舛添氏の返答は事実と相違する。



最大の問題点として、(4)舛添氏は自分が代表を務める団体のお金を自分の趣味のために使おうとしていたとする場合、刑法247条の背任罪、又はその未遂が成立する可能性がある(注)(なお、舛添氏は「これは契約に基づくものだ」と主張しているが、背任罪はまさしく契約の中身そのものがおかしい場合に成立する罪である)。


また、質問自体を遮ったことから外国人記者にこの問題自体を知られるのを嫌がっていたように見受けられるし、普通に言って「Waste of Time!」もあまり礼儀のいい物言いではない(筆者の行儀がどうかは、別問題である)。


そして2013年分の政治資金収支報告書が、11月28日午後5時頃に公開されたところによると、アートギャラリーへの支出が174万、自宅の舛添政治経済研究所への家賃支払が531万円の合計で778万が、自分へのキャッシュバックとなっており、3年分を合わせると3190万円が自宅の家賃と美術品類に使われていたと判明した。


政治資金収支報告書のリンク (11月28日更新分。それ以前は前回記事に掲載)

・平成25年 政治資金管理団体

・平成25年 政党支部分


注:背任罪は、「他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときに成立」する」そして今回は自分が代表を務める政治団体2つ(舛添が代表者としてその事務を処理してる)から、自分の所有する自宅の会社舛添政治経済研究所に1500万円家賃を払ってるのが不相応に高額な契約(自己の利益を計る目的)で政治団体2つに無駄な支出(財産上の損害)を与えていて、それが団体の代表者が有する民法上の委任契約に基づく善管注意義務違反行為(任務に背く行為)と見る余地が大いにある。そのばあい、模範的な背任罪が成立する。また、自分のものにするために絵画を買っていた場合には業務上横領罪などになる。


前回記事 東京都の舛添知事 政治資金で絵画、美術品の類896万円購入 事務所家賃も自宅に1516万円:計2412万円の支出


【江藤貴紀】


 

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