アルジャジーラの報道によると、4月14日の朝、ナイジェリアの首都アブージャ近郊のバス停で爆弾テロがあり71名が死亡した。
犯行声明は出されていないものの、同国の北東部で主に活動する反西洋文明・過激派集団のボコ・ハラムによる攻撃という疑いがある。事件が起きたのは首都の中心部から8キロほどにあるニャナヤという街で、様々な宗教の住民が所在し、公務員等の低所得層が生活しているエリア。
ボコ・ハラムはナイジェリアのタリバンとも呼ばれる、イスラム国家の設立を目指す集団で指導者のアブバカール・シェカウ師は米国から国際テロリストとして指名されている。近年の活動では政府と関係があると見なされた一般市民等への攻撃も激しくなっており、今年は1500人以上が犠牲となった。
昨年の5月には軍が大規模な掃討作戦を行なっており、我が国の公安調査庁もその活動範囲は同国の北東部に限られると現在、把握していた。(上記ハイパーリンク参照)しかしながら、今回のテロで、我が国の限られた資金・人員等の条件のもとでのアフリカ地域における情勢把握の困難さが、アルジェリア人質事件に引き続いて浮き彫りになっている。
なおナイジェリアはアフリカ最大の産油国かつ経済大国だが、人口1億7000万人のうち80%は一日あたり2ドル未満で暮らす貧困状態にある。今回の事件は、海外からの投資を萎縮させて、同国の経済発展を阻むのではないかと、専門家は分析している。
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