Menu
エコーニュースR(2015年5月〜)はこちら

科学と空間・時間のいろいろな関係【先端材料技術展】

2013年11月6日16時51分
カテゴリ:学問・勉強
タグ: ,

科学と空間・時間のいろいろな関係【先端材料技術展】

科学というと純粋に学問として真理を探究するという宙に浮かんだイメージを持っている人もいるかもしれない(ある程度、筆者もそうである)。


しかし実際の科学技術の発展は、国々の思惑や、複数の経済プレイヤーや文化などの社会動向に大きく左右されるという面もある(代表的な例として、戦争があると大きく科学が進歩するというもの)。


じゃあ、そういう面は今の実例でみることができるのかということ、ビッグサイトで開催された「先端材料技術展2013」というガチ理系のイベントで、実際の工学の先端を探ってみることにした。


まず、目を引いたのは、最近、中国からの飛来が問題となっている大気汚染物質、PM2.5用の大気汚染計測器を出展するメーカー。一見タイムリーで出荷が好調に見えるが、営業さんによると、「どのメーカーも出してしまって、売り上げで苦戦している」。それよりは、旧来製品の方が好調ということだった。


もっとも、科学の発展は純粋に技術や時間だけではなく制度で決まってくることもある。


独立行政法人産業技術総合研究所は、自動車コントロール用のミリ波レーダーの新規格として、従来よりも高周波のものを展示したという。でも、これまでの電波帯では技術的には不可能だったのかという点が気になったので尋ねてみた。(何となく別のバンドでも出来そうな気がしたので)


すると、「日本勢が従来、この分野の開発をリードしてきていたために、欧米が従来の日本型(60Hz)よりも周波数の高い規格(76Hz)を採用して輸入をブロックしている。従ってその規格に合わせた商品を作った」という。もっとも小型化しても指向性を確保できるメリットも高周波だとなくはない、ということではある。


そして最後に京西テクノス社(東京都)は、メーカー保障の切れた商品を専門に修理するサービスを提供。例えばだがPC9801やFMV、あるいは自動車の一部機能などの修理を取り扱う。


そして技術者としては、自社の他、他社をいったん退職した60代も採用。「純正メーカーの若手技術者はデジタル中心なので分からない部分がある」という、アナクロ設計のマージン(遊び)等の知識を活かす。


また市場からなるべくコンパチビリティのある商品をピックアップすることで修理を行ない、リクルート面では新卒採用も行なうことで従来型の技術を伝承するということであった。


最初2つの例では工学と言う学問の、社会・経済情勢に依存する側面が浮きだつ一方で、最後の例は逆に科学と時間の経過から、新しいビジネスが産まれるという、人間活動全体としての相互作用を分かりやすく示していた。


 

人気記事ランキング
 

ページトップへ戻る