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【英文ジャーナル】「福島第一の敷地を除染する費用は1兆円と推定」鈴木達治朗原子力委員会・委員長代理が試算

2013年9月16日19時17分

【英文ジャーナル】「福島第一の敷地を除染する費用は1兆円と推定」鈴木達治朗原子力委員会・委員長代理が試算

福島第一原発の敷地内を除染する費用が、100億ドル、(日本円で約1兆円)との試算が、原子力委員会の委員長代理である、鈴木達治朗氏が英文ジャーナルBulletin of the Nuclear Scientists (原子力学会紀要)へ行った投稿でなされた。


同寄稿はその内訳と理由付けについては示しておらず、「除染」がどの程度の水準と作業を指すのかは不明。しかし、福島第一のサイト内のみの除染コストについての試算を、日本政府関係者が行ったものとしては最新のものとなる。


投稿のアップデートは2013年9月13日付けで、Bulletin of the Nuclear Scientists (原子力学会紀要)のウェブサイトに掲載されている。


The total cost of decontaminating the Fukushima Daiichi site is currently estimated to be around $10 billion.


この試算は今のところ、日本国内メディアではフォローされていないが、いずれ内閣府原子力委員会から発表されれば、記事になることが予想される。財政負担の方法などについては、今回の投稿は触れていない。


なお、同サイトのトップページを見ると bomb とかweapon などの用語が目立つ。したがって一般的な日本人(筆者を含む)は普通にビックリする。


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また、政府本体ではないが、独立行政法人産業技術総合研究所の試算では、「最大で」5兆円が差福島第一原発敷地内の除染コストとして2013年7月に発表、報道されているが、この試算と今回の鈴木氏の寄稿の具体的関係は現時点では不明。 


鈴木達治朗氏略歴:東京大学工学部卒業、マサチューセッツ工科大学修士課程終了。ボストンコンサルティンググループ勤務などを経て、現在・内閣府原子力委員会委員長代理。


雑感:元マッキンゼー日本支社トップの大前研一氏といい(よく考えたら、あの人って何でいきなり日立からマッキンゼーに行くことになったのか謎です)、日本の外資コンサルティングファームは妙にMITで原子力の学位を取ったキャリアパスの人が多いですね。


そういえば、かのエドワード・スノーデン氏はブーズ・アレン・ハミルトン所属という肩書きで、NSAの活動をしていました。(日本国内でも、ブーズ・アレンは経営コンサルティング会社として通っており、東大生が大挙して〜何となく華やかなので〜新卒就活のとき受けます)しかし意外と外資系の戦コンはミリタリーチックな人たちの多い世界かもしれません。


【脱稿 2013年9月16日、最終更新10月15日】


【編集長 江藤貴紀】


 

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